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2007年1月27日 (土)

映画『隠された記憶』

隠された記憶
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制作年/国: 2005年/フランス,オーストリア,ドイツ,イタリア
監督: ミヒャエル・ハネケ
脚本: ミヒャエル・ハネケ
撮影: クリスチャン・ベルデ
出演: ダニエル・オートゥイユジュリエット・ビノシュ,モーリス・ベニシュー,アニー・ジラルド
販売元: タキコーポレーション
DVD発売日: 2006/10/06


【解説】
ピアニスト』のミヒャエル・ハネケ監督が、
人間の深層心理を描き出したサスペンス。
テレビ局の人気キャスターである
ローラン・ジョルジュ(ダニエル・オートゥイユ)は、
妻アン(ジュリエット・ビノシュ)と
息子ピエロの3人で幸せな生活を送っていた。
そんなある日、
彼の元に送り主不明のビデオテープが届くようになる。
カンヌ映画祭監督賞など3部門受賞。

DVD鑑賞。
随分、遅れたレビューとなります。

【感想】

宣伝広告・・・「ラストカットに全世界が驚愕」

この言葉は、果たして当てはまるのか?

正直言って、一度観ただけでは分かりませんでした。

再びラストカットを観ると・・・
難解ですね。

「結局、犯人は誰だったのか?」

私の中では、この謎がいまだに残っています。

DVDの特典インタビューでは、
監督が自分の考えを語っているらしいのですが、
観ていないので何ともいえません。
(今回は、あえて観ないことに。)

次に観たとき、
その答えは見つかるのでしょうか?

まだまだ、
映画を観る知識が不足していることを痛感!!

作品自体は、観るものを惹きつける
演出の巧さがあったのではないでしょうか。

時々映し出される、「少年の面影」。

一体、これは何を意味するのか?

このカットによって、
最後まで目が離せない展開になっています。

演技派のD・オートゥイユとJ・ビノシュ
を起用したこともよかったですね。

このふたり、
サン・ピエールの未亡人
でも競演していて、息もあっている感じがしました。



さて、肝心のストーリー。

ジョルジュが何度も送られてくるビデオテープによって、
心理的に追いつめられていく。

この心理的な描写がイイですね。

犯人を捕まえるため、警察に届けようとするアン。
それを拒むジョルジュ。

ふたりの間に、亀裂が生じ始めると同時に、
ジョルジュは「遠い日の記憶」が呼び起こされていく。

そして、ついに・・・

幼少時代の映像がスゴイですね。

少年ふたり。
ニワトリを斬りつけるシーン。

「ここにヒントが隠されているのだろう」
と、謎解きが始まります。

ついに、ビデオテープによって、
ジョルジュはある団地の一室へと導かれる。

そこには、マジッドがいた。
取り乱すジョルジュと冷静なマジット。

この二人のやりとりが、さらに緊迫感を高めています。
マジッドを犯人と決め付けている
ジョルジュの焦燥感が表れていて見事。

さらに、帰宅後キッチンで流す涙に、
やりきれなさが伝わってきます。

後日、
ジョルジュはアパートへ呼ばれる。

「お前にこれが見せたくて・・・」
とマジッドが自ら命を絶つ、衝撃のシーンが!!    

思わず、呆気にとられてしまいました。
背筋が凍るようなシーン。  

この展開は予測できませんでした。

なぜ、彼はこのような行動をとったのでしょうか?

では一体、誰が犯人?
謎は深まるばかり。

その夜、ジョルジュはアンに遠い日の記憶を話しますが、
おそらく、
自分の”やましさ”に気づいたのでしょう。

ここに、監督の言う
”現代社会に潜む闇”が
描き出されているように思えるのです。

翌朝、
マジットの息子がオフィスに押しかけ、
「ビデオの件は、違う」
とエレベーターに乗り込む。

鏡越しに見つめあうふたり、緊迫する場面ですね。

トイレで、一触即発。

ジョルジュはまたしても取り乱すが、
息子は落ち着いた表情で、父の苦しみを告げる。

ふたりの対照的な態度が、
真実を物語っているように思えました。

結局、
本当に苦しんだのはジョルジュ本人なのではないかと・・・

それは、
少年の一言に集約されいるのではないでしょうか。

「やましさとは何かと思ってた、分かりました」


最後に、過去の回想シーン。

嫌がるマジッドは、無理やり車に乗せられていく。
それは、
ジョルジュのほんのささいなイタズラが・・・

そして、
衝撃のラストへ。

オープニングとは違い、学校の正面玄関が映し出され、
子供たちが下校するシーン。

クレジットが流れるまで、
凝視していないと真相(?)は分かりませんね。

ホント、謎解きが難しい。
そんな映画でした。

「ラストカットに全世界が驚愕」
真実の瞬間を見逃してはいけない・・・

とありますが、それほど衝撃ではない感じ。

自分は、あのシーンのほうが衝撃的でした。

しかし、
最後まで目が離せないスリリングな展開は、見事。

監督が描こうとしていた人間の深層は、
少なくとも理解できたと思います。

この映画を語れる人は、サスガです(苦笑)

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コメント

トラありがとうございました
驚愕のラスト!
3,4回みてこれが答え?をみつけました
ただ、まだそれが意味するところの深い部分は理解できず。
奥の深い映画だと思います

投稿: じゅりまの | 2007年2月16日 (金) 15時05分

じゅりまのさん、コメントありがとうございます。
驚愕のラスト!
確かに、答えらしきものを見つけるのは難しいですよね。未だに、気持ちのモヤモヤが晴れない感じですから。
じゅりまのさんの言うとおり、奥深い映画です。
でも、このような映画は結構楽しめるので、また観てしまいそうです。


投稿: kenman | 2007年2月17日 (土) 00時26分

TBありがとうございます。
ラストカットよりもあのシーンの方が衝撃でした...。
考えれば考えるほど、クエスチョンマークが浮かぶので
放棄したんですが、「考えて、考えて、考えて」と思わせるのが
狙いのような気もしてきました...。

投稿: rivarisaia@春巻 | 2007年2月23日 (金) 15時30分

rivarisaiaさん、はじめまして。
コメントありがとうございます。
確かに、考えれば考えるほど難解ですね。
自分だけでなく、同様な意見の人がいて「ホッ...」としています(苦笑)
監督の「意図を理解できたか?」というと、解答に困ってしまうのが正直なところですから。
この映画、ハリウッドでリメイクされるという噂もあるので、また謎解きにチャレンジできそうです(笑)

投稿: kenman | 2007年2月24日 (土) 19時07分

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